名誉毀損とプライバシーの侵害は、似ているように見えて実は少し違います。

プライバシー侵害とは

 

プライバシーを侵害する投稿

 

「プライバシー侵害」とは、他人に知られたくない情報が守られる権利(プライバシー権)が、不当に侵されてしまうことです。例えば、第三者に対して家族構成や住所、名前、職業、婚姻歴、身体的な特徴などの多数に渡る知られたくない情報を“本人の希望に反して”勝手に公表してしまうことがプライバシー侵害に当たります。

 

全てのプライバシーが守られるとは限らない

残念ながら、個人における他人に知られたくない情報が不特定多数に公開されてしまうことが、必ずしもプライバシー侵害に当たるとは限りません。国民が行使できる権利には“知る権利”というものもあります。

 

つまり、個人のプライバシーでも“開示しなければ国としての利益を損なう恐れがある”と判断されるとき、プライバシーの権利を尊重するよりも国民全員に知らなければいけない情報を周知する必要があるならば、知る権利が勝るということになるのです。

 

名誉毀損との違いは?

 

名誉毀損とプライバシー侵害の違いについて

 

名誉毀損は、不特定若しくは多数に対して確固たる事実を持って社会的評価の低下に働きかける行為に対して“3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金”という刑罰が下されることがあります。

 

一方で、プライバシー侵害も同じ要件で申し立てることが出来るのですが、具体的な刑罰を加害者に与えることが出来ません。しかし、刑事的な対応はできなくても「損害賠償」という民事的な対応によって慰謝料を請求することが出来ます。

 

不当にプライバシー侵害をされた際の対応

プライバシー侵害が行われた際は、まずその原因へのアプローチから始めることが出来ます。具体的には、SNSや匿名掲示板に書き込まれた個人情報等の削除依頼から手を付けることが出来るでしょう。

 

その後は発信者情報開示請求という手続きを行えば個人を特定するための準備を行う事ができます。個人と直接やり取り出来る段階まで繋げることができれば、損害賠償請求により民事的かつ具体的な解決に向かうことが出来るようになるのです。

 

抱え込まずに弁護士に相談する事も大切

弁護士バッジ

先程も触れたように、現状ではプライバシー侵害に懲役や禁錮と言った類の刑罰を課すことはできません。その上、プライバシー侵害の成立要件も繊細なもので「未だに公開されていないプライベートな情報をみだりに開示され不利益を被る」といった判断の難しいものになります。

 

もしプライバシー侵害に苦しんでいるものの、被害の規模の大きさが災いして自分では判断がつかない問題になってしまった場合は、素直に“弁護士”を頼ると良いでしょう。

 

現代こそ意識を高めたいプライバシー問題

写真やインターネットと言った、情報が豊富なコンテンツが身近になった現代において、誰もがプライバシー侵害の被害者や加害者になってしまうリスクを持って生活しています。1人でも多くの人が危機意識や管理意識をもって行動することが求められるのでないでしょうか。